古来より神々が宿る島として崇められてきた竹生島。琵琶湖に浮かぶこの小島は、豊かな自然、歴史、文化が織りなす魅力にあふれています。今回は、竹生島を隅々まで満喫するための完全ガイドとして、場所やアクセス方法、見どころ、歴史、イベント、グルメ、お土産、宿泊施設、周辺情報まで詳しくご紹介します。
竹生島へは、船で渡ることになります。主な発着港とアクセス方法、所要時間、料金は以下の通りです。
住所:滋賀県長浜市港町
アクセス:JR長浜駅から徒歩約5分
所要時間:約30分
料金:大人2,400円、小学生1,200円
住所:滋賀県高島市今津町今津
アクセス:JR近江今津駅から徒歩約5分
所要時間:約25分
料金:大人2,700円、小学生1,400円
住所:滋賀県彦根市松原町
アクセス:JR彦根駅から徒歩約15分
所要時間:約40分
料金:大人3,000円、小学生1,500円
※上記はあくまで目安です。季節や天候によって運航ダイヤや料金が変更になる場合がありますので、事前に各船会社のホームページなどでご確認ください。
竹生島自体は24時間開放されていますが、島内の主要な施設である宝厳寺と都久夫須麻神社の拝観時間は以下の通りです。
3月~11月:8:30~17:00
12月~2月:9:00~16:00
竹生島への上陸料は無料ですが、宝厳寺と都久夫須麻神社の拝観には共通拝観料が必要です。
大人:600円
小学生:300円
竹生島を代表する観光スポットといえば、何と言っても宝厳寺です。西国三十三所観音霊場の第三十番札所であり、日本三大弁才天の一つである「大弁才天」を祀る寺院として、古くから信仰を集めてきました。
桃山時代の豪華絢爛な建築様式を今に伝える唐門は、国宝に指定されています。緻密な彫刻や鮮やかな色彩は、まさに圧巻の一言。その美しさから「動く美術館」とも称されています。
ご本尊の千手観音菩薩像を安置する観音堂は、重要文化財に指定されています。鎌倉時代の建築様式を残す貴重な建造物であり、歴史を感じることができます。
2000年に350年ぶりに復元された三重塔は、高さ約12メートル。朱塗りの美しい塔は、琵琶湖の青い水面に映え、周囲の景観と見事に調和しています。
宝厳寺と並んで竹生島を代表する神社が、都久夫須麻神社です。古くは「竹生島神社」と呼ばれ、龍神を祀る神社として知られています。縁結び、安産、開運などのご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れます。
国の重要文化財に指定されている本殿は、鎌倉時代の建築様式を残す貴重な建造物です。彫刻や彩色が施された華やかな外観が特徴です。
本殿の手前に位置する拝殿は、桃山時代の建築様式を伝える重要文化財です。天井には、狩野派の絵師による鮮やかな絵画が描かれています。
都久夫須麻神社の境内には、「かわらけ投げ」と呼ばれるユニークなスポットがあります。願い事を書いた素焼きの円盤(かわらけ)を鳥居に向かって投げ、鳥居をくぐれば願いが叶うと言われています。琵琶湖の美しい景色を眺めながら、かわらけ投げに挑戦してみてはいかがでしょうか。
竹生島は、古くから神聖な島として崇められてきました。『古事記』や『日本書紀』にもその名が記されており、神代の時代から信仰の対象であったことが伺えます。奈良時代には聖武天皇の勅願により、宝厳寺が建立されました。平安時代には、藤原氏の氏神である都久夫須麻神社が創建され、多くの貴族や武士の崇敬を集めました。その後も、戦国時代の武将や江戸時代の庶民に至るまで、幅広い層の人々から信仰されてきました。
竹生島では、年間を通して様々な行事が開催されています。主なイベントは以下の通りです。
宝厳寺のご本尊である大弁才天の例祭です。法要や舞楽が奉納され、多くの参拝者で賑わいます。
都久夫須麻神社の例祭です。神輿渡御や奉納演芸などが行われます。
宝厳寺と都久夫須麻神社で、毎月1日と15日に月次祭が行われます。
竹生島には、飲食店や売店がいくつかあります。琵琶湖の幸を味わえる料理や、島ならではの名物など、ぜひご賞味ください。
滋賀県が誇るブランド牛「近江牛」を使った料理は、竹生島でも味わえます。柔らかくジューシーな近江牛は、まさに絶品です。
琵琶湖で獲れた新鮮な魚介類を使った料理もおすすめです。鮒寿司や鮎の塩焼きなど、地元ならではの味が楽しめます。
竹生島名物の一つが「竹生島うどん」です。コシのある麺と、あっさりとした出汁が特徴です。
竹生島には、お土産屋がいくつかあります。旅の記念に、ぜひお土産を購入してみてはいかがでしょうか。
宝厳寺で祀られている弁才天にちなんだグッズは、人気のお土産です。弁才天像や絵馬、お守りなど、様々な種類があります。
都久夫須麻神社で授与される開運グッズもおすすめです。お守りや絵馬、破魔矢など、様々な種類があります。
滋賀県の特産品である鮒寿司や近江牛を使った加工品なども、お土産として人気です。
竹生島には宿泊施設はありません。日帰りで訪れるのが一般的ですが、周辺地域にはホテルや旅館など、様々な宿泊施設があります。長浜市や高島市などに宿泊し、翌日に竹生島観光を楽しむのも良いでしょう。
竹生島の周辺には、魅力的な観光スポットが数多くあります。竹生島観光と合わせて、ぜひ訪れてみてください。
長浜市にある長浜城は、豊臣秀吉が初めて築城した城として知られています。現在は、歴史博物館として一般公開されており、当時の様子を偲ぶことができます。天守閣からは、長浜の街並みや琵琶湖を一望できます。
長浜市にある黒壁スクエアは、明治時代の黒壁銀行を改装した観光スポットです。黒壁ガラス館をはじめ、おしゃれなショップやレストラン、ギャラリーなどが軒を連ねています。ガラス細工作り体験なども楽しめます。
彦根市にある彦根城は、国宝に指定されている城です。天守や櫓、門など、多くの建造物が当時のまま残っており、貴重な歴史的遺産となっています。彦根城博物館では、彦根藩の歴史や文化に関する展示を見ることができます。
高島市マキノ町にあるメタセコイア並木は、約500本のメタセコイアが2.4kmにわたって続く絶景スポットです。四季折々の美しい景色が楽しめます。特に秋の紅葉シーズンは、多くの観光客で賑わいます。
高島市鵜川にある白鬚神社は、近江最古の大社として知られています。琵琶湖に浮かぶ鳥居が有名で、「近江の厳島」とも呼ばれています。縁結びや長寿のご利益があるとされています。
竹生島観光をより楽しむためのポイントをいくつかご紹介します。
竹生島へは船で渡るため、事前に船の時間を確認しておくことが重要です。特に帰りの船の時間には注意し、余裕を持って行動しましょう。また、季節や天候によって運航ダイヤが変更になる場合があるので、最新の情報を確認しておきましょう。
竹生島は島内を歩くことが多いので、歩きやすい服装で訪れましょう。また、季節によっては気温の変化が大きいので、脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。
竹生島には自動販売機がありますが、飲食店は限られています。飲み物や軽食などは、事前に用意しておくと良いでしょう。また、日差しが強い日には、帽子や日焼け止めなどの対策も必要です。
竹生島観光のモデルコースをご紹介します。所要時間は約3時間です。
※上記はあくまで一例です。ご自身の興味や体力に合わせて、自由にコースをアレンジしてください。
琵琶湖に浮かぶ神秘の島「竹生島」。歴史と文化、そして自然が織りなす魅力は、訪れる人々を魅了してやみません。この記事を参考に、ぜひ竹生島を訪れて、その魅力を体感してください。